第6回 おしごとリップ開催

私たちLiving in Peaceは、児童養護施設で生活する中学生から高校生の子供たちに、世の中の様々な仕事を知ってもらう機会として、キャリア教育「おしごとリップ」を行っています。

関西おしごとリップ

11月12日、関西において今期6回目となるおしごとリップを実施しました。今回はお金の教育の回です。

児童養護施設で育った子どもたちは、高校卒業と同時に施設を出て、一人暮らしをしなければなりません。この先どのような進路を選択した場合でも自立する上で必要となるお金の知識について子どもたちに学んでもらいます。お金の知識を身につけることで、子どもたちがお金を上手に使い、自分らしく生きられるように、という願いを込めて、LIPメンバーの清水さん、田畑さん、波多野さんが講師となり、講座を実施しました。

<セクション1「お金のバランスを考えよう」>

このセクションでは、住居費、食費、水道光熱費が必須経費であることを確認した上で、これらに加えて自分の中で譲れないその他の費用についても考え、節約のポイントについて学びます。
また学生時代から7年間、家計簿をつけ続けているLIPメンバー吉田さんの体験談動画を見て、家計簿を付けて自分の収支を見直す大切さをインプットしました。

<セクション2 「お金の危ない罠」>

このセクションでは、一人暮らしを始めた際に直面する可能性のある金銭トラブルを知ろうということで、特に、リボ払いのリスク、金銭トラブルに遭遇した際の適切な相談先、および相談すべきタイミングについての知識を深めました。

<セクション3「 お金にまつわる情報を見極めよう」>

ネットオークションの詐欺事例を通して、情報の真偽を見極めるスキルを身につけ、慎重な判断をする必要性を学びました。

おしごとリップに参加し始めた当初、発言を躊躇していた子どもたちも、最近では講師の呼びかけに積極的に手を挙げるようになり、その成長が感じられます。子どもたちはワークにも熱心に取り組み、お金に対する理解を深める貴重な機会となりました。

<子どもたちの感想> ※一部抜粋

  • 家計簿は面倒だと思っていたけど、意外と簡単だった。
  • 家計簿には個性が出るのだと知った。
  • リボ払い、だめ、絶対。
  • お金には危ない面があることを知った。この講座を聞いていなければ多分引っかかった。
  • 困ったときは相談する!相談先は色々あるということを知った。
  • 情報は情報源などをしっかり確認する必要がある。

東京おしごとリップ

2023年度の第6回「おしごとリップ」を11月26日に開催しました。参加者は、筑波愛児園様、クリスマス・ヴィレッジ様に所属する中高生11名です。

今回は7つの業界の中からモノを販売・仲介する「小売業界」を取り上げ、講師として家電量販店に勤務する長谷川さんをお迎えしました。

長谷川さんは、営業部や社内システム部などの複数部署でのご経験から『小売業は多様な業務によって成立していて、皆がお客様の人生を豊かにするために働いている』と教えてくださいました。例えば、営業部の接客業では、ただモノを販売するのではなく、お客様の困りごとを解決する商品を一緒に考えます。子どもたちは小売業が「お客様」をとても大切にしていることを学びました。

ワークでは、家電量販店の店員として、接客業に取り組んでもらいました。子どもたちは、お客様のニーズにあう冷蔵庫を3つの候補から選び、商品のプレゼンを行います。店員としての言葉遣いや、ニーズを聞き出す問いかけに試行錯誤しながら取り組む姿が印象的でした。最後のプレゼンでは、お客様役が「買います」と口走ってしまうほど、お客様に寄り添った提案をしてくれました。

最後に、講師のキャリアや人生観について話していただきました。『自分で考えて、自分で発信することが重要』というメッセージは、子どもたちの心に刺さったようで、子どもから積極的に質問が出ていました。

<子どもたちの感想> ※一部抜粋

  • 接客業のアルバイトをしているので、より相手(お客様)に質のいい提供ができるようになりたいと思った。
  • ワークでは商品を売る時に相手の立場になり、簡単な言葉で伝える事が大切であることを学びました。
  • 進路について、チャンスはたくさん巡っているという話を聞き、自分からそのチャンスを掴みに行こうと思った。

皆様のご支援のおかげで、今回も無事におしごとリップのプログラムを実施することができました。心より感謝申し上げます。今後もLiving in Peaceは、子供たちが健やかに成長し、未来に希望を抱けるようなキャリア教育プログラムを提供してまいります。

皆様方のお知り合いで、当団体の活動にご興味をお持ちくださる方がおられましたら、この記事を共有いただけると幸いです。今後ともご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

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