「おでかけリップ」とは、外国ルーツの子どもたちが自分で進みたい未来についてのイメージを持つことができるように、体験プログラムを提供する取り組みです。
第5回の今回は、2024年5月11日(土)~12日(日)で岐阜旅行に行ってきました!
初日は東京駅で集合し、新幹線で名古屋まで行き、JR線に乗り換えて西岐阜を訪れました。新幹線に乗るのは初めてな子どもも多く、窓から見える富士山に大はしゃぎ。後述の日記にも新幹線のことを書いてくれた子どもが多く、良い思い出になったようです。
今回の旅行では、LIPメンバーの友人の家族の方のご厚意により、国登録有形文化財の「葛西家住宅」に宿泊させていただきました。
葛西家住宅は、130年の歴史を持つ邸宅で、広大な敷地のなかには、主屋、長屋門、土蔵、築庭などが良好な保存状態で残されています。到着すると、立派な門と趣のある広大な庭がお出迎え。子どもたちは「本当にここに泊まるのー?」と驚いている子が多く、親御さんも写真撮影を楽しんでいました。
まずは、住宅を管理されている方に泊まらせていただくお礼とご挨拶をすると、子どもたちへの素敵なプレゼントをいただきました。岐阜のお菓子と一人ひとりに向けた素敵なメッセージが書かれたカードをいただき、皆嬉しそうにしていました。心温まるおもてなしをしていただき、大変嬉しく思いました。
昼食後は、川原町の散策へ。格子戸の残る古い町並みを歩き、お土産店にも立ち寄りました。子どもの一人は「江戸時代のような雰囲気があって面白い!」と話していました。
当日は長良川の鵜飼い開きの行事が行われており、神事に見入っている子どもや親御さんの姿も見られました。
散策のあとは、岐阜市科学館を訪れ、プラネタリウムで岐阜市の星空を鑑賞したほか、体験型の展示を楽しみながらちょっぴり科学について学びました。
夜ごはんはBBQ。炭火で焼いたおいしいお肉や海鮮を堪能しました。住宅を管理されている方より、煮物やおでんもいただき、おいしくいただきました。
翌日の朝ごはんは、LIPメンバーで和食を用意しました。岐阜で主流の赤味噌を使ったお味噌汁、出汁の効いた卵焼き、鮭のバター焼きとお漬け物などをいただきました。子どもたちも親御さんもこのような「日本の朝ごはん」を食べる機会が少なかったようで、「お味噌汁が甘くておいしい!」、「この卵焼きすごくおいしい!」と言ってくれました。
昼ごはん用のおにぎりを握っていると、子どもたちが「私もやりたい!」と手伝いに来てくれました。海苔を器用に使って作った何とも言えない可愛い表情のおにぎりに癒されました。
朝食後は、ロープウェイで金華山へ。山頂からは、岐阜の街並みを一望でき、美しい岐阜城とともに写真をたくさん撮りました。「いつ作られたお城なんだろう?」とお城の歴史に興味を持った子もいました。
お城の後は、リス村へ。タイワンリスに餌やりの体験をしました。子どもたちは間近で見るリスの姿に大興奮。年上の子が年下の子に餌を分けてあげる優しい姿も見られました。
帰りの新幹線では、子どもたちに日記を書いてもらいました。以下は日記の抜粋です。
・この二日間ものすごく思い出になりました。 ・かくれんぼやBBQをして楽しかったです。 ・一番楽しかったのは、はじめてしんかんせんにのってたのしかったです! ・こんなたいけんができてよかったです。ごはんやバーベキューがとてもおいしかったです。 ・おとまりがたのしかった。 ・しんかんせんのなかはじめてなのですごいたのしみでした。 ・とくにしんかんせんにのったのが、いちばん楽しかったです。 ・ロープウェイで上まで昇ってぎふじょうを見ました。とてもきれいでした。リスははやかったです。 ・またおとまりがしたいです。
日記を書くことで振り返りをするだけでなく、子どもたちの成長も確かめることができます。みんなの感想を読んで微笑ましい気持ちになりました。
盛りだくさんの旅でしたが、宿泊を通して子どもたちも親御さん同士もより距離が縮まったようでした。「次はいつみんなに会えるの?」と聞いてくれた子もいて、このプログラムを楽しみにしてくれていることが伝わり、嬉しく思いました。
また、今回のおでかけリップは、中日新聞、岐阜新聞、岐阜放送、ラジオJWAVE、の4つメディアにも取り上げていただきました。それぞれの掲載内容などは以下のページをご覧ください。
今期のおでかけリップは、残すところ修了式のみとなりました。今後も皆さまにも優しく見守っていただき、ご支援賜れますと幸いです。