12月18日(日)に、2022年度第8回目の「おしごとリップ」を開催しました。今回もオンラインでの開催でしたが、子どもたちも慣れた様子で、滞りなく進行しました。
今月のテーマは「自然の恩恵を扱う仕事」として、農林水産省から郡ケンジさんをお迎えしました。未来の食を守るために、私たちは何ができるのか。大きなテーマに対して、私たち1人1人がどのような関わり方ができるのか考えました。
12月のプログラムは、私たちにとって日常である「食」のまわりで起きている事象に関心を持ち、未来の食を守るための一歩を考えることを目的に企画をしました。昨今は地球温暖化の影響が食に大きな影響を与えていることが注目されています。
食と農業に行政の立場で携わる郡さんだからこそ知るリアルな現状を多角的な視点から伝え、食と農業の未来を語っていただきました。そして、これからの食と農業を支えるのは子どもたち自身であることを熱い想いとともに伝えられました。
「食と農業との関わり方は、生産者としてだけではなく、様々な関わりがある。だからこそ、関心を持って自分のできることから始めよう」という郡さんの言葉が印象的でした。
ワークでは、現状と課題を整理しながら、解決策を立案する農林水産省の仕事を体験する内容でした。具体的なお題は「農業・畜産業の生産・輸送・消費などの過程で発生する温室効果ガスを、誰の立場からどのように解決するのか」をアイデア立案するというものです。
生産・輸送・消費の問題に対して、関わる人たちを選択して、課題を顕在化するのが今回のワークにおけるポイントでした。プログラムで学んだ内容だけでなく、学校で学んだSDGsの知識を活かしながら、持続可能なアイデアを考えていた姿が印象的でした。
また、今回はワーク中に各グループで進行役を設けて進めました。非認知能力の向上を目的とした取り組みで、ワーク時間35分間の中で課された手順の時間配分と管理を行いました。簡単ではないお題だけあって議論が止まってしまう心配もありましたが、進行役の子どもたちが責任を持ってチームを引っ張ってくれました。
ワークでは様々なアイデアが生まれました。「食品ロスを家畜の餌に活用する」「電気自動車を使って温室効果ガスを減らす」「食の大切さをアニメで伝える」「地産地消を意識する」などの意見があがり、それぞれの課題に対して自分事化して取り組むことができました。12月のおしごとリップを終えた子どもたちからは「店の商品を手前から取るなど、できることからやってみようと思った」「食べ物を残すことは良くないと思った」「色々な意見を聞いて考えさせられた」など、それぞれ感じたことがあるようでした。
今後も子どもたちの未来に繋がる貴重な機会を創出して参りたいと思います。引き続き、ご支援・ご指導のほど、どうぞよろしくお願い致します。