2022年2月27日(日)、16名全員参加のもとに、第10回おしごとリップを開催しました。
今回は面談を通じて1年間を振り返るとともに、ワークを辻て人生100年時代に備えるための準備や心構えについて考えてもらいました。
面談パートでは、子ども1人対大人2人でブレイクアウトルームに分かれ、これまでのセッションの中で印象に残った学びやグループワークを振り返り、キャリアや将来について考え方に変化があったかどうかを確認。
なかには勉強・進学・将来に対して不安を吐き出してくれる子どももおり、今後もプログラムを通して、子どもたちの不安に真摯に向き合い、少しでも子どもたちの助けになるよう尽力していきたいと改めて強く思いました。
ワークパートでは2つのワークを実施。まずは、時代の変化を感じとってもらうために、簡単なクイズを実施。子どもたちそれぞれが興味を持っている職業を事前にヒアリングしておき、その職業が過去100年にどのような変遷を辿ったかをクイズ形式で学んでもらいました。
画面に出される質問にリアルタイムで回答し、ランキングが表示される「カフート」というアプリを活用したことで、簡単には捉えることが難しい過去の変化を、楽しみながら考えてもらえたように感じます。
過去の変化を学んだ上で、次はその職業がどのように変化していくかという、未来の予想に挑戦! 難しい課題ではありましたが、子どもごとにそれぞれ興味のある職業に沿って考えるという工夫もあってか、真剣に取り組み、発表をしてくれました。
2つ目のワークでは、人生100年時代を生きる上での準備や心構えについて、3つの無形資産という観点から考えてもらいました。
「無形資産」とは、目には見えない資産のこと。「生産性資産」(スキル・周囲からの評判・知識などの直接的に仕事に活かされるもの)、「活力資産」(心身の健康・元気をもらえる友人関係などの心身の活力に直結するもの)、「変身資産」(自分についての知識・人脈・好奇心などの変化に対応するもの)の3つです。
人生100年時代を生き抜く一つの手段として、学ぶ・働くを繰り返し、無形資産を獲得しながら多様なステージを歩み続けていく生き方について考えてもらいました。
子どもたちにとっては少し難しい内容でしたが、真剣に考えている子どもたちの姿を見て、特に進学や就職などの新たなステージに進む子どもたちには、意識してもらいたいポイントが伝わったように感じます。
最後には、恒例のおしごとリップ修了式を開催しました!
事前に施設に郵送手配していた記念品(ペンケース)、LIPメンバーのメッセージが入った修了証、そして子どもたちの暮らす施設職員、筑波愛児園の大澤先生、クリスマスヴィレッジの郡司先生から子ども1人1人に書いていただいていた手紙をプレゼント! 子どもたちが喜ぶ様子が、オンラインの画面を通しても、非常によく伝わってきました。
また、会の締めくくりとして、先生方から、「この1年で、子どもたちのなかに、将来について考える様子が見受けられるようになった」「おしごとリップをきっかけに、随所に子どもの成長が見られた」等の感想や感謝のお言葉をいただきました。
今回のおしごとリップは子どもたちにとって1年間の学びや自分自身のことを振り返りながらこれからの人生について考えられる良い時間になったように思います。
参加した子どもたちからは以下のような感想をいただきました。
◆参加した子どもたちの声
・プログラムを通して新しいことに挑戦するという気持ちを学び、気になったことに挑戦できるようになった。(高3)
・様々な知識が全体的に増えるので、中1の頃よりモノの見方が変わってきて、お金の話なども分かるようになってきた。(中3)
・楽しくできた時もあるし、ワークが難しくて考えた時もあったけど、働くことのイメージを少し掴むことができた。(中3)
・自分のなりたい職業と関係ない業界の話でも、ワークを通して自分の好きなことと関連づけて取り組むことができ、1年間を通して学びになった。(高3)
2021年度のおしごとリップは、昨年に引き続き1年間を通して完全オンラインでの開催になりました。子どもたちがZOOMを使用する難しさや施設のネット環境に関するIT部分の課題、またオンラインでも子どもたちに主体性を持ってもらうための企画設計の工夫、といった試行錯誤が必要な1年間でしたが、施設の先生方や多くのLIPメンバーの尽力もあり、どうにか2021年度のおしごとリップを無事終えることができて、本当にホッとしております。
来年度もオンライン開催となる可能性が高い状況ではありますが、今年度以上に充実したプログラムを提供できるように尽力して参ります。