2022年8月27-28日にアフリカ開発会議(TICAD:Tokyo International Conference on African Development)がチュニジアで開催されます。TICADは「アフリカの開発」をテーマとする国際会議です。アフリカでの開催は2016年にケニアで開催されて以来、2回目となります。
アフリカへの国際的関心が高まる中、Living in Peace マイクロファイナンスプロジェクトは第二種金融商品取引業登録を保有するミュージックセキュリティーズ株式会社と協業し、アフリカのケニアでの支援を目指して現地調査を本年5月に実施いたしました。今回は調査概要の中から実際に撮ってきた写真とともにケニアについて簡単にご紹介いたします!
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ケニアってどんな国?
ケニア共和国(以下、ケニア)は、アフリカ東部にある国で、国土面積は日本の約1.5倍の 58万km2、人口は5,377万人(2020年)です。公用語はスワヒリ語、英語の2つですが、 他に60以上の言語が存在しています。
今回、現地調査で訪問した際には英語で問題なくコミュニケーションがとれ、都市部では 英語がかなり浸透しています。
ケニアの気候
ケニアは大きく3つの気候に分かれます。
1つ目は熱帯の沿岸部、2つ目は乾燥地帯の北東部、3つ目は高度が高く比較的温暖なナイロビを含む中西部です。北東部は、ソマリアやエチオピア東部などと合わせて「アフリカの角」と呼ばれています。北東部は干ばつが頻発していますが、それ以外の地域は赤道直下にもかかわらず高い高度のため過ごしやすい気候になっています。
ケニアの主要産業
首都のナイロビ中心に工業化が進んではいるものの、国全体としてはコーヒー、茶、園芸作物などの農産物生産を中心とする農業国です。ケニアの人口の約8割が農業によって生計を立てており、東アフリカの経済を牽引するとても勢いのある国です。
一方で、ケニアはウガンダなどの内陸国と沿岸部を繋ぐ東アフリカの伝統的な玄関口です。ナイロビは地域のハブ空港になっており、東アフリカ諸国の中で最も航空・道路などインフラ設備が整備されている国の一つとされています。特にモンバサ港はケニアのみならず、内陸国であるウガンダ、ルワンダ等に向けた陸路での輸送拠点として、東アフリカの貿易の玄関口になっています。
歴史的にも貿易拠点であったモンバサは、現地ローカルの方以外にも、インド人、オマーン人などナイロビ以上に様々な人種が入り混じって暮らしており、イスラムの雰囲気と混ざり合って独特のムードを作り出しています。
ケニアの大自然を存分に味わうことができるマサイマラやアンボセリのサファリは日本人を含む海外観光客からの高い人気を誇っています。これらのサファリには数日掛けで行くことが一般的で、生の動物たちを目の前でみることができるのは圧巻だそうです。観光が活発化し、都市部から農村部への交通設備も着実に築かれつつあります。
ケニアの交通事情
ナイロビ・モンバサを中心にタクシー等の個人営業による交通手段の需要も高まっています。ケニアでは、タクシーといっても様々な形態があり、普通自動車から、ボダボダと呼ばれるバイクタクシー、日本でも戦後流行したトゥクトゥクがあります。
市民の足として使われてきたのがマタツという乗り合いバスで、乗務員が叫ぶ行先に向けて決まった停留場を回る安価な交通手段です。盗難リスクなどから、外国人が一人で乗ることは勧められていませんが、車両ごとに奇抜なデコレ―ションがあり、社内では爆音で音楽がかかっているなどマタツ毎にカラーがあります。
しかし、コロナ禍で密が避けられるようになった結果、タクシー等の利用が増えたと言われています。
ケニアの道路に目を向ければ、想像以上に多くの交通手段が目に留まることでしょう。
今回は入門編ということでケニアという国を簡単に紹介させていただきました。今回触れることができなかった、経済事情などはvol.2でご紹介いたします。