6月19日(日)、2022年度第2回目の「おしごとリップ」を開催しました。
今月のテーマは「小売業界」。講師にはT&E JAPAN株式会社代表取締役の染谷江里さんをお迎えし、小売業の仕事や講師の仕事観、子どもたちへのメッセージなどについて貴重なお話を頂きました。
・小売業は、消費者のニーズを捉え、かつ作り手や自分が好きな「物」を届けることで「人」を笑顔にする、人に喜んでもらう仕事。
・小売業界で働くにあたって必要なスキルは、「人(お客さん)」が何を考えているかを表情から想像したり分析したりする力、「人(お客さん)」に関心を持ち、情報収集をする力であり、常に好奇心を持って学ぶ姿勢を持てるとよい。
・大切なのは人を思いやる心・相手の気持ちを想像すること。それを常に心掛けていれば、特別な能力がなくても好きなことで誰かの願いや困りごとに応えることができる。
このような講師の熱いメッセージを聞いて、子どもたちからも共感できた、分かりやすかったという声を多くもらいました。
ワークパートでは、子どもたちに商品の魅力を伝えてキャッチコピーを作ってもらいます。キャッチコピーを考える題材としてLIPが用意した商品は、実際に作り手さんが想いを持って作られている商品2点。1点目は路線図がプリントされた沿線グラス、2点目はラオスで原料から作られた手織りTシャツです。子どもたちには、この2点からキャッチコピーを作りたい商品を選んでもらいました。
LIPメンバーと講師が、当日参加されない作り手さんの代わりに、それぞれの商品の作り手役となり、子どもたちから商品に対する質問を受け付けます。作り手役との対話を通じて商品に込められた想いや特徴を知ってもらうという工夫を取り入れました。
その結果、「このグラスで映え写真がとれる!エモグラス参上!!」「グラスを持って電車旅」「誰でも着れる。手織りを着たことのない人に着て欲しい。」「100%自然素材!洗濯もできて環境にもやさしい!!」など講師も思わず唸る素敵なキャッチコピーがたくさん生まれました。
小売業界は子どもたちにとっても身近な業界ということもあり、内容をよく理解してワークにも楽しんで取り組んでもらえた様子でした。
今回の講義をふまえ、小売りの仕事は向いていると思うと話してくれた子どもも。一方で、向いていないと感じた子どももいましたが、講義やワークを通して将来の仕事をしっかり考えるよい機会になったことが窺えました。
また、今回講師をお願いした染谷さんは、本業とは別に社団法人を運営されており、おしごとリッププログラムを同団体でも展開していきたいという想いのなかで、ノウハウ移譲の一環として講師をお引き受けいただきました。
キャリアセッション事業では、プログラムを横展開する取り組みを開始しておりますが、今回の機会がその一つの機会となり、より多くの困難を抱える子どもたちがキャリアプログラムを受けられるようになることを目指して参ります。
引き続き、ご支援・ご指導のほど、どうぞよろしくお願い致します。