明けましておめでとうございます

作/龔軼群

新年あけましておめでとうございます。

皆様には、健やかな新年をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。

さて、昨年日本では1年の約8割が緊急事態宣言発令により、なかなか身動きが取りづらい状況が長く続いていました。 特に飲食・観光等のサービス産業への経済的な打撃は大きく、失業や減収に見舞われ困窮に陥る人々は今もなお後を絶たない状況です。


一方、世界ではコロナ感染が一向に収束しないなか、2021年2月にミャンマーでの国軍によるクーデターが勃発し、抗議活動に対する弾圧で多くの犠牲者が発生しました。また、8月にアフガニスタンでアメリカ軍の撤退が進むなか、タリバンが政権を掌握。アフガニスタンの海外資産凍結により経済が急降下し、食料不足等の人道危機が深刻さを増しています。


UNHCRの報告によれば、2020年末で故郷を追われた人々は8,240万人に達し、世界人口の100人に1人が過酷な状況を強いられています。


このようにテレビや新聞で次々と報道される衝撃的な事実に、私たちはどのように向き合えば良いのでしょうか。

Living in Peaceは「すべての人に、チャンスを。」というビジョンのもと活動を続け、15年目に入りました。

途上国の経済的貧困や深刻化する難民情勢、気候変動による災害、そして日本においては困窮する家庭や虐待にあった子どもたちの問題……。150名を超えるメンバーが各々に取り組む社会課題は一人ひとりの経験や想いを源泉に多種多様であり、様々な角度からのアプローチで解決に挑戦しています。


しかし、その根っこにある「相手の幸せを願う」気持ちは皆同じで、一人ひとりが相手を想像し、相手の状況を自分事として捉えて行動しています。


社会は誰かの手によってつくられているものではなく、私たちの手でつくりあげていくものである。だからこそ、誰もがより良い社会へと変えていく力を持っていると、私たちは信じています。

ホームページのタグラインに選んだ「社会のことも、私事(シゴト)に。」にも、このような想いが込められています。


2022年、世界各地での過酷な状況は依然として変わりませんが、ひとりでも多くのいのちに希望の光が灯るよう、ただ真っ直ぐ前を向いて歩みを進めてまいりたいと思います。


皆様、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


代表理事 龔軼群、中里晋三