
Living in Peaceの「お金の教育事業」では、「社会的養護下の子どもが、今後の人生に必要なお金の知識を身に着けることにより、生まれ育った環境に関わらずもっと自由に生きる」というゴールを達成するために、お金の教育事業を行っています。
今年度第5回目となる今回のテーマは「お金を増やす仕組み (資産形成)を考えてみよう!」。未来の夢を実現するために欠かせない資産形成について学びました。
講義の内容
資産形成は、単にお金を増やすことを目的とするのではなく、自分の未来を計画的に考える力を育むものです。しかし、社会的養護下の子どもたちは、”お金の知識”に触れる機会が限られており、その結果、自立後に金銭的な困難やトラブルに直面しやすいという課題を抱えています。こうした背景を踏まえ、今回の講座では以下の3つの内容を重点的に伝えました。
1. 自己投資の重要性
「あなた自身が一番大切な資産」というメッセージからスタートし、自己投資(学びやスキル向上)の価値について話しました。

2. 投資の基本とリスク回避
投資を始める際には、まず生活を安定させ、十分な貯金を確保することの重要性を伝えました。また、一般的な投資先についても解説し、それぞれの特徴やリスクについて具体的に紹介しました。
さらに、詐欺の危険性について報道事例や実例を交えて説明し、「高すぎる利回りは疑う」「他人の儲け話には絶対に乗らない」といった実践的な注意点を強調しました。加えて、LIPメンバー自身の投資失敗談も共有し、リスクを正しく理解することの重要性を伝えました。

3. 長期投資の効果
小さい金額からでも長期的に運用を続けることで、時間を味方につけて資産を増やすことができるという、長期間運用することの効果を解説しました。特に、複利の効果を視覚的に分かりやすく伝え、どれほど小さなスタートでも継続することで大きな成果が得られることを子どもたちに実感してもらいました。

<子どもたちからの感想> ※一部抜粋
参加した子どもたちからは、以下のような感想がありました。
- 最近よく耳にするNISAについて詳しく知ることができて良かったです。
- 投資についてあまり詳しくありませんでしたが、この講座で改めて知ることができました。
- 他人のもうけ話は嘘だという言葉が特に印象に残りました。
- 投資を始める前に貯金が大切だということを改めて学びました。
- 投資詐欺に気を付けようと思いました。
- お金を増やす仕組みや、「卵をひとつのカゴに盛るな」という分散投資の考え方を学ぶことができました。わかりやすく説明していただき、ありがとうございました。
施設の先生方からも、「資産形成」などの話は施設側では伝えられないため、非常に有意義な内容だったとの感想をいただきました。
今回の講座も、皆さまのご支援があってこそ実現しました。子どもたちが経済的な知識を得て、将来に向けた自信を持てるようになることは、社会全体にとって大きな価値を生み出します。
私たちはこれからも、子どもたちの未来を支える活動に全力を尽くします。引き続き、皆さまの温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。