2024年12月度おしごとリップ開催

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私たちLiving in Peaceは、児童養護施設で生活する中学生から高校生の子どもたちに、世の中の様々な仕事を知ってもらう機会として、キャリア教育「おしごとリップ」を行っています。

関西おしごとリップ

12月8日(日)、関西地域での「おしごとリップ」を開催致しました。今回も、生駒学園と高鷲学園の2施設から11名の子どもが参加してくれました。

今回の講義では「製造業」をテーマに、人工衛星の開発職に携わるLIP東京メンバーが登壇しました。ものづくりが社会にどのように貢献しているかを、身近な例を挙げながら分かりやすく解説してくださいました。また、開発の過程で必要なアイデアの出し方や、具体的な業務内容、さらにそのやりがいについても、クイズや動画を交えながら子どもたちに親しみやすく伝えていただきました。

続くワークでは、「宇宙用ロボットの開発を体験してみよう!」をテーマに、空想上の惑星でのミッションに挑戦しました。参加者は、自分たちが考案したロボットを使い、鉱石や土を採取するという設定で、①最適なルートの選定、②ロボットに必要な装備の検討、③安全かつスムーズにロボットを動かすための対応策の計画を行いました。

大人でも難しいと感じるような内容のワークでしたが、子どもたちは率先して納得できるまで意見を出し合い、一人はイメージ図を描く、一人は出し合ったアイデアをまとめ付箋に書き写して整理する、一人はグループ発表の準備を進めるなど、それぞれが役割を分担しながら取り組みました。その結果、制限時間内に大人では思いつかないような柔軟で斬新な成果物を見事に作り上げてくれました。

プログラムの最後に講師の方から「最も大事なのは何を選択したかではなく、自分が選択したことに対してベストを尽くすこと」とメッセージを伝えてもらいプログラムは終了しました。

<参加した子どもたちからの感想>※一部抜粋

・自分のやりたい事が見つかった時に努力が足りない!とならないように努力しようと思った。
・結果が出なくても積み重ねが大事だと分かった。
・やりたい事が出来た時、全力でやろうと思った。
・何においても積極的に行動するのが大事だと思った。
・出来ないところは出来ないなりに努力して、自分が出来る事を増やして力をつけていこうと思った。
・自分がしたい事は自分しか判らないし、発言したり、行動に移してみたり、もっと頑張ってみようかなと思いました。
・理科で宇宙の事を習っていて、ワークでもっと面白く興味が持てた。
・ワークで真剣に意見を言い合って楽しかった。全員が納得するまで話し合う事って大事だと思った。

今後も子どもたちとの関係性をさらに深めながら、さまざまな職業を知る機会やワークを提供し、自己肯定感や非認知能力の向上に寄与できるよう尽力してまいります。引き続き、温かいご支援とご指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

東京おしごとリップ

12月22日(日)、2024年最後のおしごとリップを開催しました。今回は8名のこどもたちが参加してくれました。サンタクロースの帽子を被るメンバーもおり、すっかり年末の空気が漂っていました。

12月のおしごとリップの業界は、「製造業」です。今回の講師は医療消耗品業界のプロダクトマネージャーを務めるLIPメンバーの板橋さんでした。

「医療消耗品」は医療現場で使われる製品、包帯やマスク、注射器などが該当します。まずは身の回りの消耗品を挙げ、なぜ使い捨てのモノを使うのか?の意味から一緒に考えました。

製造業の中でも板橋さんが務める「プロダクトマネージャー」とは、商品の「司令塔」として企画から開発、販売までの指揮をする役割のお仕事です。なかなか聞きなじみのない言葉ですが、有名なアニメ作品から、どのキャラクターがプロダクトマネージャーの役割を担っているのか?についてお話を聞き、イメージを膨らませてもらいました。

プロダクトマネージャーは製造の過程であらゆる人と関わり、調整をしていく必要があるお仕事です。その中でも人を動かしていくことに欠かせないのは、「信頼関係」であるそうです。異なる役割を持つ仲間と信頼関係を築き、協力しながら挑戦していくことが成功に繋がります。

チームでの協力の重要性を実感するために、チームごとに「ペーパータワーチャレンジ」に挑戦しました。限られた材料と時間を使ってより高いタワーを目指す必要があり、まさにチーム力が試される場面です。こどもたちは独自の戦略を練ったり、倒れてもめげずに時間いっぱいまで使って組み上げたりと、お互いに言葉を交わしながら真剣に取り組む様子が伺えました。

ワークの時間では、「入院中のこどもがつけたくなるマスク」をチーム一丸で考えました。参加者はプロダクトマネージャー、デザイナー、エンジニア、マーケティングから自分の職種を選び、それぞれの役割を持って話し合い、板橋さんを社長に見立ててプレゼンをしました。いつもの話し合いとは少し違い、与えられた「役割」によってそれぞれが自分の立場からマスクについて考え、活発に意見を出し合い、プロジェクトマネージャーがその意見をまとめて引っ張っていく様子が伺えました。デザインでこどもの心に訴え解決を目指すチームや、デザイナーがおらず機能特化で売っていくチームなど、チームの方針によってマスクの方向性が大きく変わることを実感できました。

講師のキャリアに関するお話では、板橋さんがプロダクトマネージャーになるに至るまでの多くの困難と、仲間に助けられた経験の道のりのお話を聞き、講義やワークを通して、講師の方からのメッセージ「仲間を作ろう、仲間と頑張ろう」の意味はしっかり伝わったかと思います。感想の中にも、「難しかったがチームで協力して取り組めた」「大変だったけど楽しめた」という言葉が見られました。プロダクトマネージャーになってもならなくても、仕事では仲間との協働が多くの場面で求められます。おしごとリップでの経験が、将来こどもたちがそうした場面に当たった時に、少しのエッセンスとして、糧になることを願っています。

私たちLiving in Peaceは、これからも子どもたちのキャリアに対する意識向上に少しでも貢献できるよう、キャリア教育「おしごとリップ」のプログラムを心を込めて届けて参ります。今後とも、皆さまのご支援を賜りますようどうぞよろしくお願いいたします。

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